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『Trample on "Schatten!!" ~かげふみのうた~』レビュー

schatten_pack.jpg
タイトル:Trample on "Schatten!!" ~かげふみのうた~
ブランド:TAIL WIND(解散)
評価:72点
※評価についてはコチラをご参照下さい。

今は無きTAIL WINDから発売されたヒーロー物のエロゲですね。
昨日コンプリート致しましたので、早速レビューを書いていこうと思います。
※この記事にはネタバレがございますので、ご注意下さい。



■前置き
ヒーロー物の良さを変に凝った設定や展開が邪魔をしている
シナリオは決して悪くは無く、伏線の回収やまさかと呼べるような場面がいくつもあり、中々に面白くはあったのですが、ヒーロ物の醍醐味である「燃え」要素との相性が良くなかったと言えるでしょうか。

ヒーロー物というのは王道シナリオ、主人公は熱血、敵はテンプレで何も考えずに暴れ回り、クサい台詞と熱い展開で頭空っぽにしてプレイできる作品だと思います。
序盤こそ今作にもそういった構成であり大変ワクワクしたのですが、物語が進むにつれてかなり重いシナリオ展開、回避不可能な味方の死亡や陵辱が表に出てきてしまい、個人的には今一つと言ったところでしょうか。

演出面に関してはかなり素晴らしく、要所に入るエフェクトやテンションが上がるBGM、どこかで聞いたことのあるようなSE等、戦闘を大いに盛り上げてくれました。
しかしながら立ち絵の差分が非常に少なく、横のフェイスウィンドウでしか表情の変化が見れないのは残念でしょうか。
作品の性質上立ち絵が動き回ってしまうので、正直かなりシュールな場面も見受けられました。立ち絵の差分がしっかりとしていれば、この点には文句は無いのですが。

また、11eyesのクロスビジョンシステムのようなフローチャートを採用しており、これにより時系列が大変分かりやすくなっております。いくつか荒が見受けられるものの、かなり便利ではありましたね。

①シナリオ・テキスト ≪70点≫
主人公や仲間たちと、謎の黒い影であるシャッテンを打ち滅ぼす為に壮絶な戦いを繰り広げる、ヒーロー物作品です。

今作は大筋であるメインシナリオと、そこから枝分かれする形で派生する個別シナリオがあります。所謂G線方式ですね。選択肢一つで分岐するので、攻略に関しては迷うことはほぼ無いかと思われます。

感想は概ね前置きで記載した通りの評価ですね。無駄なシリアス展開が足を引っ張っている印象です。
もちろんそれに至るまでの伏線がかなりしっかりとしており、回収は見事と言わざるを得ませんが、戦闘シーンの熱血っぷりとのギャップがかなり激しく、どうしても今作には合わない要素だなと。
ヒーロー物に合わない重い展開がダメなだけであり、もう少し展開を緩和するなり、何なりやり様はあったかなと。後半の味方の死にまくり展開や回避不可な陵辱展開はどうしても納得がいかないです。

しかしながらヒーロー物という部分を度外視するのであればかなり綿密に考えられたシナリオですので、面白い部分も多々ありますね。
少々メイン以外の個別がおざなりだったのは残念ではありますが、メイン以外はあくまでIFと考えるのであれば当然と言えるでしょう。
フローチャートのおかげでその場面の別視点というものが見れますので、シナリオの理解度が深まります。

テキスト面は多少稚拙な印象を受けたものの、戦闘時のクサい台詞回しやギャグシーンでのパロディ要素など、悪くは無かったですね。
気になった点としては所謂擬音をテキストで表現しているのですが、それが少々邪魔で、テンポを若干落としているかなぁと。まあ慣れれば問題は無いです。

シナリオは比較的酷評が目立ちますが、総合的には良作と呼べる部類でしょう。あくまでヒーロー物には合っていないというだけで、双方を個別に見れば大変面白い構成だと思います。
とりあえずダーツがやりたくなる作品ですね。

②キャラクタ・声優 ≪70点≫
順位:キザイア>巡きゅん>美衣奈>芹果>由貴>ふうり>(早枝ちゃん)

・キザイア・緋乃神 CV:かわしまりの ≪90点≫
踏まれたい金髪のお姫様です。性格はかなり傲慢で熱血なので、結構振り回されたりします。
しかし一旦デレるとかなり可愛らしく、愚直なまでに愛してくれます。やはりデレ時のギャップはとても大事な要素ですね。
戦闘時の啖呵は彼女が一番かっこいいと思います。まりのさんはハマリ役だなぁと。

彼女の伏線周りがもっとも見事と言えるでしょう。シュレミールの正体が彼女だと分かった場面は正直かなり驚きました。
どう考えても親父だとばかり思っていたので。まあ一番のメインヒロインを殺したままにする、という展開は許せなかったのでしょう。
多少ご都合主義名部分もあり、殺しておいた方がシナリオとしては纏まっているかとは思いますが、この展開で問題はなかったですね。

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かっこいい

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この表情好きです

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にゃああああ

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謎のネーミングセンス

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これでいいのだ

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愛なら仕方ない

・恩田芹果 CV:上田朱音 ≪65点≫

主人公の幼馴染であり、かなり明るい性格で、仲間達のムードメーカー的な役割を持っています。
ヒーローショーのMCやってる彼女は可愛いと思います。

シナリオに関してはかなり可哀想な位置付けと言えるでしょう。長年想っていた主人公はキザイアの元へ行ってしまい、自分は触手に処女奪われちゃったり(厳密には奪われていない)と散々ですね。
今作はキザイア以外のヒロインの扱いがかなり酷いので、ヒーロー物としては致命的かなぁと。一応個別で救われてはいるのですが、その個別もおざなりですので、なんとも言えませんね。

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彼女が暴走すると毎回面白いです

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MC姿可愛い

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こう見るとやっぱ乳でかい

・璃国美衣奈 CV:中家志穂 ≪75点≫
教会の養護施設で子供たちの面倒を見ている人で、かなり母性に溢れています。少々天然ボケな部分もプラス要素ですね。
彼女はシャッテンの出現を頭痛として感知することが可能であり、自分の身体を犠牲にしてまで街を守るために貢献しています。

今作で最も救われないヒロインと言えるでしょう。幼少期は強盗にレイプされ、シャッテン出現の度に苦痛にさいなまれ、挙句の果てにシャッテンに触手レイプされ、心臓を握りつぶされて絶命するという壮絶な幕引きをします。
彼女に対しての救いも何もありません。一応個別で救われてはいますが、それもどうなのかなと。メインシナリオは本当に救えない展開ばかりです。
その死亡時も、どうやっても助けることが不可能な状態だったわけでもなく、シナリオに不要なので退場させたという印象しかありません。もう少し彼女に救いが欲しくはありました。

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にゃーん

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やる時はやります

・紺野由貴 CV:杉原茉莉 ≪60点≫
かなりきつい性格をしており、キザイア達を敵視していますが、一度打ち解けると大変頼り強い仲間となってくれます。かわいい物には目が無い乙女チックな一面もあったり。どうやら二進法が好きみたいです。

彼女は比較的救われた部類に入るヒロインでしょうか。幼少期に父親に犯され、学園ではずっといじめられていたという過去を持つ彼女ではありますが、最終的には舜二と良い感じになったりと幸せそうですね。舜二は完璧超人過ぎます。

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ひどいネーミングセンス

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こっちはかっこいいんですけれども

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お前が可愛い

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このネギネタは懐かしすぎました

・弥栄ふうり CV:青葉りんご ≪55点≫
おとなしく暗めな性格の『ふうり』と、明るくうるさめな性格の『風理』との二人の人格が共存し、基本的には非影装時にふうり、影装時に風理が出てくる形となります。まあ正直二重人格設定は由貴と被っておりますので、二人もいらなかったかなぁと。
とは言っても彼女に関してはその二重人格がシナリオの主軸となっておりますので、由貴とは若干趣が違いますね。

人格間の気持ちや考え方の齟齬が広がり、最終的にはシャッテンへと成り果ててしまう、これまた可哀想な子ですが、正直キャラとしては大して好みでもないので、どうでもいいですね。
まあ主人公と巡きゅん共々同化する、といった形ですので、比較的マシな部類かなぁと。シナリオ終盤でも若干見所があったり。
個別に関しては展開がかなり強引な印象を受けましたね。無理矢理主人公と関係を持たせたような感じで、少々難ありでしょうか。

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はい、よろしく

・嵯王子巡 CV:榎津まお ≪80点≫
そして我らが巡きゅんです。ショタッ子ですね、可愛いです。二人のふうりを双方共同じく愛しており、彼女を守る為なら無敵の騎士となる、大変熱く、カッコいい子ですね。インペリアル・ガーディアンさん見習って欲しいです、はい。
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シナリオ面に関してはふうりと密接に関係しておりますので割愛ですかね。個人的にはふうりとじゃなくて主人公とえっちして欲しくはありましたね。フェラまでしてくれたのでこれはもしや、と思ったのですが、残念です。

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可愛い

③CG・演出 ≪80点≫
CGの塗りですが、所謂アニメ塗りを採用しており、多少古臭さが残るもののエロゲでは大変珍しい形ですので、かなり新鮮な印象を抱きましたね。ヒーロー物というジャンルを考えればかなり合っているかと思います。

戦闘シーンの演出はかなり熱く、燃えさせてもらいましたね。やはりバトルシーンのある作品と考えればこれくらいの演出は欲しいと思いますからね。
しかしながら今作は立ち絵のせいで演出の質がかなり落ちてしまっているなぁと。せっかくエフェクトやSE、縦横無尽に動き回る立ち絵と力を入れているにも関わらず、立ち絵の差分がほぼ無い為、違和感を通り越してシュールですね。
一応横のフェイスウィンドウのみ表情の変化があるのですが、その差分が多いだけに勿体無いなぁと。ここさえしっかりと作ってくれていれば演出面に関しては文句は無かったのですが、残念と言うほかありませんね。

④システム ≪65点≫
設定面に関しては最低限必要な項目のみ、といった形でしょうか。えっちシーンの男性ボイスカットは地味に嬉しいですが。
また、今作はゲーム終了時に自動でセーブされる使用となっており、セーブをする必要が少なかったりします。楽と言えば楽ですが、かなり特殊なシステムの為、少々戸惑いましたかね。

今作の肝とも呼べる、マルチサイトビジュアルシステムについて説明を。
まあ簡単に言うと時系列毎のイベントが一目で確認でき、自由にそのポイントへと遷移できる、所謂フローチャートで、11eyesのクロスビジョンシステムと非常に似通った機能と言えるでしょう。操作方法に関してはチュートリアルもある上、大変シンプルですので戸惑うことはないかなと。
また、環境依存もあるかもしれませんが、遷移時に飛ぶ先によってロード時間の差が結構ありました。すぐ遷移できるものもあれば、2,30秒ほどフリーズしたような形で待たされることもあり、かなり戸惑いました。

また、CGやサウンドモードはあるのですが、回想モードがなかったりします。回想を見るためにはフローチャートからわざわざ選択するしか方法が無いので、少々不便ですかね。

⑤えっちシーン ≪75点≫
シーン回想枠数
全25枠

フローチャートのピンク玉の数を数えました。それぞれの枠数を数えるのは面倒でした。まあ一人大体4,5枠くらいはあるかとは思います。基本的にアニメ調の塗りで、各シチュも悪くないので、実用性はある方ですかね。

加えて今作には着衣えっちに異常なこだわりがあるのか、ほぼ全てのえっちシーンで服の有無が選べます。基本的には服を着ているほうがえろっちいですが、中には全裸の方が映えるシーンもあったりなかったり。

また、本編のえっちシーン以外に、IFシナリオのえっちシーンがあります。まあ単純にもしこの状況でこういう行動を取っていたら……といった形のもので、陵辱が気持ち多めでしょうか。シナリオの侵攻を妨げる形で唐突にフローチャートに現れるので初見は面食らいましたが、総じて本編のえっちシーンよりえろっちいシチュが多く、個人的にはIFえっちシーンの方が好みだったりします。



■まとめ
普通のヒーロー物だと思って手に取ると多少痛い目を見るかもしれませんが、戦闘シーンや台詞回し等、十分見所のある箇所もありますので、燃えゲー・厨ニゲーが好みの方にはオススメしたい作品と言えるでしょうか。

また今作はメーカー元・移管先共に解散しておりますので、手に入れる場合は中古回収もしくは北米版のDL販売を利用するしかありません。北米版に関してですが、正直無修正という響きには大きな魅力を感じますが、やはりモザイクは男のロマンであり夢ですので、あった方が断然えろいかなぁと。サンプルを見るとなんともいえない気分になります。
シナリオやシステム面での変化は無いそうなので、好みの方をプレイすればいいかとは思います。まあ北米版をプレイした人の感想を聞きたいなぁと思ったり思わなかったり。

とりあえず今回はこの辺りでしょうか。ではまた、次回投下時に。

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