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『大図書館の羊飼い』レビュー
タイトル：大図書館の羊飼い
ブランド：オーガスト
評価：76点
※評価についてはコチラをご参照下さい。
今月購入した新作のうち、１本目が昨日ようやく終わりました。
早速ですが鮮度が薄れてしまわないうちにレビューをしたいと思います。
■前置き
会長可愛い！！
ここは本来シナリオを推すべきなのでしょうが、会長を推します、当然です。
会長が可愛すぎて生きているのが辛い。天使です、女神です。
しかし会長はどうしてサブなのでしょうか、甚だ疑問です。
シナリオ上でもメイン張れるくらいのキャラクタなんですけれどもね。
①シナリオ・テキスト ≪75点≫
※あらすじに関しては公式サイトをご確認下さい。
前作のユースティアとはうってかわって学園モノ＋若干のファンタジー要素、といったところでしょうか。
主人公やごく一部のキャラが変わった能力を持っており、
それにまつわる出来事や事件に巻き込まれていく、と言ったお話です。
シナリオは大きくわけて
・シナリオの根幹に関わる出来事に巻き込まれずに、各ヒロイン間との問題とつき合っていくルート(ノーマル)
・羊飼いの謎や小太刀との関係などが明らかになっていくルート（TRUE）
の二種類に分かれます。
そのノーマルとTRUEに分かれるまで（つまり個別に入るまで）の共通はボリュームがありましたね。
中だるみも少なく、しっかりとシナリオに引き込んでくれる作りだったのはかなり評価できます。
さて、まずはノーマルルートの説明から。
こちらはごく一部ファンタジー要素っぽい何かがあるかな？ とにおわせる程度の、ただの学園モノシナリオで、
良く言えばTRUEルートへの布石、悪く言えば設定が生かせていないお話となります。
このルートではメイン４人とサブ３人が攻略可能です。特にプレイした感じ攻略順は気にしなくても良いかなと思います。
サブのシナリオもただのエロ回収のような出来合いのものではなく、しっかりと書かれていたのは嬉しかったです。
次はTRUEルートの説明を。
もしノーマルルートだけであればただの学園モノエロゲで終わるところでしたが、このルートは中々面白い出来でしたね。
各伏線もきちんと回収されており、なるほどと思わせる部分が幾度もありました。
このルートでは小太刀及びメイン４人の攻略が可能です。
小太刀ルートとメイン４人のTRUEシナリオでは細部が若干異なっております。
個人的にはメイン４人側のルートの方が良かったですかね、EDもグランドENDの様な作りでしたので。
どちらを先にやっても問題はありませんが、小太刀をを先にやった方が読了感はよさそうですね。
さて、各個別の詳しい説明は次の項目で説明させていただくとして、シナリオ全体でどうしても気になったことを一つ。
重要イベントのカットが目立つのはどうにかならなかったのかです。
特にノーマルルートで顕著だったのですが、○○の為に今まで凄く頑張ってきました、さて○○に取り組もう！ という次の瞬間に○○のイベントが丸々カットされた、というのがかなり目立ちました。
シナリオ量との兼ね合いなのかどうかは分からないのですが、もう少し削るイベントとそうでないイベントの取捨選択はどうにかなったのではと思いました。
②キャラクタ・声優 ≪76点≫
順位：会長＞千莉ちゃん＞嬉野さん＞小太刀＞声優＞(副会長)＞玉藻＞鈴木さん＞つぐみ
・白崎つぐみ CV:三代眞子 ≪60点≫
なんとも見た目地味な子です。パッケージではべっかん立ちを披露し、
最もメインっぽい雰囲気を出していたのにも関わらずお株を小太刀に奪われてしまった可哀想な子。
むしろ妹の方が可愛いですね、病弱元気っ子は大好きです！
ただ根はとっても良い子で、妹の為に学園を良くしようとしたり、学園いっぱいにパンジーを植えたりと、妹想いです。
気になった点はずっと主人公と苗字で呼び合っており、恋人になろうがえっちをしようが白崎・筧くんのままでした。
最後のアペンドでようやく名前で呼び合っているところを見れたのですが、なんとも言えない感じでしたね。
・桜庭玉藻 CV:橘桜 ≪70点≫
本来は絵描きを目指していたらしいのですが、親との確執により夢を諦めているところを、主人公が助力し、
夢を実現させる、というお話ですね。
まあお姫様キャラとのことで、親との確執は予想していたのですが、もう少しひねりが欲しかったかなと思います。
・御園千莉 CV:丸井ことの ≪90点≫
会長に次ぐ可愛さを有している子ですね、猫メイドにゃんにゃん。
ギザ様とのコンビはかなり面白いです。また、鈴木さんと対を成す立ち位置ですね。
歌が大変うまく、学園や教師から期待されているのですが、本人は大してやる気の無い様子。
だけど一人でこっそり練習している実は努力家ちゃんだったりします。
このルートでは鈴木さんの失恋シーンや元親友ピンク水結との仲直りがあるのですが、どちらも必見！中々ににくい演出をしてくれます。
極めつけはサマコンで歌を披露する場面があるのですが、歌がとても上手いですね、中の人には感服致しました。
・鈴木佳奈 CV:遥そら ≪65点≫
平凡な苗字を持つ部員内でのムードメーカー的存在の子です。また、千莉ちゃんと対を成す立ち位置ですね。
実は脚本家やシナリオライターの才能を隠し持つ、すごい子です。ただ、せっかく頑張って書いた劇の脚本なのに、
その劇自体がカットされてしまったのは一体どういうことなのでしょうか……。残念すぎます。
このルートでは千莉ちゃんとの三角関係が上手く描かれており、二人の葛藤の様子がすごく伝わってきます。
また、鈴木さんと千莉ちゃんを両方クリアすると、アペンドに3Pが追加されます。夢オチだと思っていたのに実は……的な展開で、笑わせてもらいました。
・小太刀凪 CV:桐谷華 ≪75点≫
主人公のお隣さんで、図書委員ですね。ギザ様というか動物が苦手な子。
実は主人公たちをメールで集めた羊飼い(見習い)その人です。
TRUEルート及びおっぱい担当ですね、シナリオ補正で点数が跳ね上がりました。
このルートは羊飼いの試験監督、ナナイさんとの出会いから始まります。
まあ小太刀を正式な羊飼いにする為に奮闘するお話ですね。
その傍ら、図書部員と生徒会が対立し、つぐみが生徒会長に立候補します。
羊飼い試験と選挙の板挟みとなった主人公がどう行動するか、という点も大変見どころです。
生徒会というか副会長の妨害工作もあり、難航した選挙ですが無事つぐみは生徒会長に当選します。
その傍らで主人公は小太刀の必死な姿にに惹かれていき、羊飼いにならずに人間に戻って自分と一緒にいてほしいと告白をするのですが、そのシーンは若干ながら涙腺が緩みましたね。選挙で忙しいのに何やってるんだというツッコミは無しの方向で。
実は凄く短い期間ではありますが、主人公の義妹という立ち位置も明らかとなった為、更に加点となりました。実妹なら８０点は固かったのでしょうが、シナリオの都合上難しいようでした。
また、TRUEルートでは前述の通り、メイン4人へのルートへも派生しますが、こちらは義妹であることが明らかにならない代わりに、ナナイさんが実は主人公の父親である、という事実が明らかになります。
結局仲直り、という形ではなく一緒に暮らすこともできないのですが、最後のナナイさんの去り際の後ろ姿が大変かっこよく、哀愁漂うおじさんでした。
小太刀ルートとメイン4人ルートとではEDが変わります。メイン４人ルートはグランドEND的な感じで各キャラクターの後日談に軽く触れている、というエンドロールでした。
小太刀ルートのエンドロールは通常通りだったのですが、なんというか、歌がヽ(・ω・)/ｽﾞｺｰでしたね。
・望月真帆 CV:波奈束風景 ≪95点≫
前置きでも述べた通り、最高に可愛い生徒会長ですね。実は主人公のことがずっと好きだった、という可愛らしい一面を見せてくれます。
個別ルートは単純に会長の想いが通じた、という程度のお話だったのですが、実はTRUEルートで中々に良い演出をしてくれました。
好きです！！！
もう可愛すぎます。可愛いだけじゃなくてさすが生徒会長にまでなったというのか、カリスマ溢れるお方です。
しかしどうして会長がメインでないのでしょうか、バグでしょうねこれ。修正パッチはまだですか。FDでもいいです、何でもいいのでとりあえずもっといちゃいちゃしたいです。
・芹沢水結 CV:朝倉鈴音 ≪73点≫
ピンクです、声優さんですね。声優さんにとっては声優キャラを演じるのは色々と複雑かもしれませんね。
千莉ちゃんの元親友で、元々は歌の方を専攻していたらしいのですが、色々あって声優業へ。実は凄く友達想いの良い子です。
主人公が水結の練習を手伝いながら、徐々に親好を深めていく、というお話です。
このシーンを見て実は腹黒キャラなのかとも思ったのですが、特にそんなことはなかったです。
個人的には腹黒キャラの方が良かったのですが、そうなるとどうしても嬉野さんとキャラが被ってしまいますね。
・嬉野紗弓実 CV:真宮ゆず ≪80点≫
ロリ及び腹黒担当です。実は天才で、重度の廃ゲーマーです、どうやらFPSが得意らしいですね。
このCoDdisとBFステマはかなり面白かったです。ファックですね。
主人公とゲーム大会を通じてFPSの特訓をしていき、親好を深めていく、というお話です。
また会長の弱みを握っているようなので、会長は嬉野さんに手が上がらないようです。
・多岐川葵 CV:かわしまりの
・儀左右衛門 CV:秋山樹 ※この二人のキャラクタはキャラクタ・声優の総合評価に含めません。
腹黒担当です、嬉野さんと被ってます。またこの子だけ専用のルートもなく公式のキャラクタ紹介にもいない、色々と不遇な子です。
TRUEルートでは生徒会と図書部員が対立するきっかけを作った子で、かなり重要な役回りです。
まあ最終的に選挙には負けてしまい、一気に生徒会の立ち位置が下がってしまったのですが、あれだけフラグを立てていたら負けても仕方がないと思います。
とりあえず副会長を攻略したいので、FDを希望したいところです。
通称ギザ様、デブ猫です。千莉ちゃんと仲が良いです。出てくる度に爆笑してしまいます。
なぜこのデブ猫を紹介したかというと、あまりにもインパクトが強すぎる為です。このデブ猫の為に大都会を購入しても良いくらいです。
③CG・演出 ≪90点≫
演出は素晴らしいですね、立ち絵や背景を上手く利用し、遠近感を出したり、要所要所に入るカットイン等、
見ていて飽きが来ません。メールや電話の着信演出はかなり凝っているなぁと素直に思いました。
CGはさすがべっかんこうと言ったところでしょうか、塗りや構図のクオリティはハイレベルで、美しいです。
上記の演出も相まって更にCGの良さが全面に押し出されております。
④システム ≪80点≫
エマージェンシー機能やキーコンフィグも充実しており、設定画面の背景を好きなキャラに変えられるテーマという機能、サスペンドという次回起動時に自動的にこの場面から始まるという、ロード要らずの便利機能など、
かなり充実しております。
システムは色々と設定ができ過ぎて、素晴らしい！文句無しの一言です！
と言いたいところなのですが、たった一つの機能が無いために、非常に面倒臭いゲームとなってしまいました。
それは……次 or 前の選択肢へジャンプ です。
ただでさえボリュームがある共通部分及びTRUE部分を、長々と既読スキップするのは苦痛でした。
しかもお世辞にもスキップは速いとは言えません。この機能さえあればもう＋5点は固かったでしょうに、残念です。
⑤えっちシーン ≪60点≫
シーン回想枠数
つぐみ 4枠
玉藻 4枠
千莉 4枠
佳奈 4枠
凪 3枠
真帆 1枠
水結 1枠
紗弓実 1枠
複数 1枠
上記の通りとなります。副会長が無いのは抜けでも気のせいでもなんでもありません。
メインヒロインのえっちについては制服、コスプレ等多種多様で、飽きさせない工夫が見られます。
サブヒロインについても1枠ずつではありますがきちんとしたえっちシーンがあったのは好感触ですね。
複数というのは鈴木さんと千莉ちゃん１年コンビとのえっちシーンですね、こちらも中々良かったです。
モザイクが多少大きめなのと、卑語が無いのはいつものこと、として妥協致しましょう。
しかし、いい加減パンツの上からのモザイクはやめていただきたいですね。
まだ何もしてないのにパンツの上になんかあったら萎えます。
これもいつものことなのですが、そろそろどうにかしていただきたいところです。
■まとめ
点数を見てもらえば分かる通り、十分良作だと思いますので、８月作品が好きな方には是非プレイしていただきたい作品です。もちろんキャラ紹介等を見て好みの子がいた、程度でも全然問題ない作品となっております。
かなり長い文章となってしまいましたが、シナリオやキャラクタに重点を置いている作品は
これからもこれくらいの文章量で書いていければと思います。
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